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「大したもん」 聞き書き4

こんにちは

今日は食べ物にまつわる聞き書きです。
皆さんの昔話を聞いていると、
蛇を焼いて食べた話、イナゴをフライパンで焼いたり鍋で茹でて甘じょっぱく味付けして食べたり、昔は肉がご馳走だったから、兎を家で飼育して人が来るとご馳走したり、それを生業としていた人がいたとか
いのちをいただくということが今よりもっと身近にあった時の話。
今では何気なく口にする「いただきます」について、簡単には言えない気持ちになりました。

まずは第一弾松茸についてです。小森

「大したもん」

はぁ?松茸?
よぉーくれた それこそ松茸はよくとれたですよ
それこそうちの前にとりにいった。はい

昔はうちの山でもねぇ
あの
村の費用になってて
ほいでそれこそ、うちの山でもそのうちの人がその山を買わないと
うちの山でもキノコの生える期間中は入れないようになってる

はぁ?自分の山でって?
ほいだで、一回売ってしまうと、シロがよその人にみんなわかったちゃうでしょ
だから売らずに持ったまんまだった人が多いわねぇ
それこそぉ

今は三千円とかする?
馬鹿なもんで
だけどうちらの在所には、3千円だろうが5千円だろうが全然でぇへん。全然。

わしが松茸でびっくりしたのは、そこの山なか、あの電車がとおっとるこっち側 
あんな堤防の山の上のちいとやっと行ったところですよ
ほいで、あそこへ松茸がりにいくって
ほんのちょっとしか松は無いじゃないかって言ったら、どこにあるかって言ったら、松のとこじゃないわ、菌が流れてドブのところに流れてドブの両脇に松茸うんざりあって、へぇーって思うくらい。菌が
出るところはえらいでたもんで

今はないのはなんでって??
伊勢湾台風で、その当時でもわしら子供だったもんでだけど、山でおしっこするとえらい怒られたもんで。
塩分が出るで、絶対おしっこするんじゃないって
塩分が山にはいかんと、絶対に。
特に松茸にしっこは引っかけたらいかん
ふぅんふぅんふぅん

ほんと
このように、伊勢湾台風の時には そのぐらい塩水運んできたんだぁね。

だから全然、それこそとれんくなった。
ほいだで、長野県の山の深い方にいかんとキノコはなかなかでない。

松茸好きって?
今の話じゃないけど、松茸の時には、松茸はいつも食べれる頭があるもんだでどうしても肉を食べたの。
その時分は肉は食べれなんだもの。
松茸料理の時には肉が入るけど、他の時には田舎で肉なんてのは、ほとんど。
もうお客さんがくると言った時に、鶏をうさぎを殺せばいいとこくらいで、あの肉は。
ほいだで、わしらは鶏もうさぎも殺して、
うさぎは多い時には30匹くらい飼ってた。お客さんが来たときに食べる用に。

ほいだで、だいぶうさぎの皮でズボンの下になんかするやつのために、みんなに皮をだいぶあげたのもだいぶある。
素人がやるであんまり綺麗にははがれんけどね。

何年前?今の話じゃないけど
大体昭和20年、終戦前後の話だもんね それこそぉ
  すずおさん

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